2012年7月20日金曜日

フェンス

危険ですから近寄らないでください。

二回警告された。

フェンス触ったからかなあ。
違うよ、あそこに監視カメラあるじゃん。
見られてるんだよ。
危険ってなんですかあ?って監視カメラに聞いたら答えてくれるかなあ。
矢部さんと一緒だから、お前ら危険人物!って見られてるんだよね、きっと。
危険は原発にあるんじゃなくて、私たちが危険ってことかあ。




新潟。柏崎刈羽原発。
5号機から400m辺り。
(写真は1号機方向から)

道路から草をかき分けて浜へでると、そこにフェンスがある。
本来なら小さな川が流れていてフェンスのところには行けないそうな。
この日は何故か流れが変わっていて、フェンスのところまで行けた。


5号機が直ぐそこにある。
あまりに近い。
つい?フェンスに手をかけて中を見た。
それで警告されたのだ。


5号機から人家まで450mしかない。つまりフェンスから50mほどのところに人が住んでいるのだ。

小さな集落。
家々には小さな畑があり、キュウリや茄子やトマトが育っていた。
よく晴れた日射しの中に洗濯物がひらめいていた。
道ではおばちゃんたちが話していた。
あたりまえの日常があった。

それが私にはショックだった。

450メートル。
みんな畑から谷保駅まで位か?
トマトを育てる直ぐそこに原発があるのだ。


一緒にいった友人が、40数年反対運動をしている柏崎市議の矢部忠夫さんに連絡をとってくれて、矢部さんが柏崎市内から柏崎刈羽原発まで案内してくださった。

この集落は小さくて反対運動も起こらなかった、と話された。

福島でもこんなふうに、原発の直ぐ傍に日常の生活があったのだろう。
そして。
その危険なものがうみだすものを使うことなく。

現地だけに闘わせないで欲しい。
電力の生産地と消費地でともに脱原発を。
そう矢部さんは話された。

電力会社が危険というものの正体は何か。
フェンスは何を意味しているのか。

穏やかな日常を奪う原発などいらない。


※矢部忠夫さんの本
福島・新潟からの告発 東電 原発 犯罪』
 発行所 創史社 国分寺市西恋ケ窪4-7-16
 1400円+税

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