2012年5月29日火曜日

一年



去年の5月29日に「やぼろじ」はオープンした。
谷保の家再生プロジェクトとして、様々なひとの力によって始まったプロジェクトは「やぼろじ」という場になった。
最初から関わっていた私たちはそのとき、「畑と茶の間のある暮らし ののカフェ」を開こうとした。
それから……。
いろんなことがあって、昨年の夏カフェを閉めた。
やぼろじに行けなくなった。畑から先、どうしても行けなくなってしまっていた。

畑と茶の間のある暮らし。
それが提案だった。
自分の生活の近くに自らの手で耕作する畑があり、自らのいのちをうみだすことを実感できる場がある。
そして、ひとが集まる茶の間がある。
誰にも開かれている場所。
こころ穏やかに安心していられる場所。

そんな場をつくりたかった。
でも、閉めることを決断した。

やまもりの大久保さんたちは、新しくやぼろじにカフェを開くために辛抱強く待っていてくれた。
きっとたくさんのことを言いたかったに違いない。
でも多くを語らず待っていてくれた。

 私は、やぼろじに行けるようになっていった。

今年。
ようやく2月25日に「やま森カフェ」が仮オープンした。
4月のグランドオープンは、新しい「やぼろじ」の出発のような気がした。

お連れあいを介護されている方のためにお弁当をつくり。
近所のこどもたちが池におたまじゃくしをすくいにきて。
子連れの親御さんたちが遊ばせていて。
たくさんのひとがやぼろじにやってくる。

昨日、やま森カフェにこどもたちがいて、お母さんたちが笑顔で。
お隣のお客さんたちと何気ない会話をし、みんながこどもたちをふんわりと見つめていた。


望んでいたことはこういうことだった、と実感したのだった。



様々な感情を味わった一年。
それがもう苦しいことではなくなっている。




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